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なんやらかんやら

うどん食いたい

今日読んだ論文とそのコメント 8/9分

CiNii 論文 -  新自由主義愛国心教育 : 安倍政権の教育改革を中心に http://ci.nii.ac.jp/naid/110008752386 #CiNii

今日はコレ。三日坊主にならんといいねと願いつつなるだけ頑張ります。一応なるべくは毎日更新したい願望のお年頃。

 

新自由主義」は、愛国心などを重視する「新保守主義」と結合するというグローバル化をすすめる新自由主義が何故「国」という枠組みに当てはめて、公教育による愛国心の育成を主張するのか。という疑問を安倍政権の教育改革の事例を取り上げ、検証している論文である。

 

まず、最初に著者は最初に一つの疑問を設定する。「個人の自由を重んじる新自由主義者がなぜ国家による道徳や愛国心の押し付けに賛同できるのか」という疑問を設定しているが、この疑問を安倍晋三が教育問題に関わってきた経緯を踏まえ「新保守主義者がなぜ新自由主義的な市場原理主義を容認し受容しえたのか」という疑問に置き換えている。

 この疑問に基づき、まず、アメリカとイギリスの例を検証している。

アメリカの例としてロナルド・レーガンを取り上げ、レーガンの政策の方針として、新自由主義的な政策、「自由市場の中で自己責任において競争し、それによって人の能力を最大限に発揮することで、社会のあらゆる部門で活力を引き出す」この政策の方針の根幹には「アメリカの建国精神のまさに中核にある自立と自助」があるとし、「保守」とは「建国の精神に立ち戻ること」であるとしている。つまり、アメリカの伝統の中に新自由主義を支える理念があるとしている。

 

イギリスの例も、保守党出身であるサッチャーがみずから「ヴィクトリア時代を模範とした強い自主独立精神に満ちた個人を称揚し」と発言していることから、英米二カ国では保守が新自由主義政策を採りうる文化的・思想的な素地があったと著者は結論づけている。

 

日本ではこういった自助や自立、個人の財産権といった英米流の観念が伝統的にあったわけではなく、新自由主義と保守の間には論理の整合性があまり整ってはなく、また、彼自身が進める教育改革は「新自由主義」と「新保守主義」との関係で見ると矛盾に満ちている。では、何故教育改革を行ったのか、というのでは著者は80年代の社会科教科書問題を取り上げ、この事例と安倍政権が行なっている事例の類似性があるのではないかと結論づけている。

 

その後著者は新自由主義新保守主義がもともと重なりあう点があり、その結節点は反福祉国家、反リベラリズムであり、これらを攻撃するに対して両者は親和性を持つが、それ以外だと整合性に大きな齟齬をもたらすと述べている。

 

で、この後普通は第一の疑問である、「新保守主義者がなぜ新自由主義的な市場原理主義を容認し受容しえたのか」という疑問に立ち返り、日本での事例を詳しく検証すべきであるが、なんと著者はこれを踏まえて俺の考える日本のグローバル化時代にふさわしい愛国心教育はこうだ!という自論を展開している・・・・・

 

あ、あれ、今一体何が起こったのかry

 

著者の疑問点や着眼点、というのは非常に面白く、確かに新自由主義新保守主義がセットで語られるのが一般的になっているというのは疑問が残る。

英米の事例では納得いく説ではあるが、日本の事例は納得いく説を展開していない。

俺の考えた愛国心教育~が書きたかっただけではないのか?という疑問が残り、英米の事例が納得いくだけに、日本の事例をしっかりと展開できていないのが非常に残念である。

 

とりあえず、今日の分はこんな感じで。